地震が起きたら避難所へ行く?文京区が進める「在宅避難」とマンション防災

「大きな地震が起きたら、近くの避難所へ向かう」
そうしたイメージがありますが、文京区では、自宅や周辺の安全が確認できる場合は、住み慣れた我が家で生活を続ける在宅避難を推奨しています。

マンションにお住まいの方は、建物や周辺に危険がなければ、避難所へ向かわず自宅で避難生活を送ることが基本です。
今回は、マンションで在宅避難を続けるために知っておきたい備えと、文京区の防災支援を紹介します。

迷える子羊

マンションが無事なら、そのまま自宅で過ごせるってことですか?

建物が無事でも、そこから「生活を続けられるか」という別の問題が出てくるんです。

頼れる営業マン
迷える子羊

じゃあ、どんな備えをしておけばいいんでしょうか?

具体的に何を用意すればいいか、この記事で詳しく解説していくので安心してくださいね!

頼れる営業マン

文京区はなぜ「在宅避難」を進めているの?

文京区が在宅避難を推奨している大きな理由は、「避難所のキャパシティの限界」と「生活環境の維持」にあります。
首都直下地震などが起きた場合、区内では2万6,000人を超える避難所生活者が発生すると試算されています。しかし、学校などに開設される避難所のスペースや物資には限りがあり、全員を支え続けることは物理的に困難です。

また、多くの人が密集する避難所では、以下のような生活環境の課題がどうしても発生しやすくなります。

・パーソナルスペースの不足によるプライバシー問題
・断水や利用者の集中による、トイレの衛生環境の悪化
・集団生活に伴う感染症の拡大リスク

そのため文京区では、自宅の安全が確認できる人には在宅避難をお願いしています。
住み慣れた我が家で過ごすことは、自身の心身の負担を抑えるだけでなく、自宅の倒壊などで避難所に頼らざるを得ない人のために、限られたスペースや物資を確保することにもつながります。

関連記事:徹底比較!文京区の「高台」vs「低地」どちらが住みやすい?地盤・ハザード・住み心地の差を解説

「避難所」と「緊急避難場所」の違い

なお、生活の拠点となる「避難所」と、大規模火災などから一時的に身を守る「緊急避難場所」は役割が異なります。地震が起きた際は、まず身の安全を確保し、揺れが収まってから自宅や周囲の被害状況を確認します。そのうえで、「その場に留まる(在宅避難)」のか、「一時的に火災から逃れる(緊急避難)」のかを判断します。

この機会に、自宅から近い避難所と緊急避難場所、それぞれの場所や経路を確認しておきましょう。
文京区の避難所一覧
文京区の緊急避難場所一覧

元町ウェルネスパークは令和7年に新たな一時避難場所として登録されております。

マンションの在宅避難で問題になるエレベーターとトイレ

マンションで在宅避難を続けるうえで、もっとも具体的な課題となるのがエレベーターとトイレの問題です。

エレベーターが止まると縦移動が難しくなる

エレベーターは一定以上の揺れを感知すると、安全装置が作動して停止します。停電によって停止する場合もあります。また、揺れが収まって電気が復旧しても、専門業者による安全確認や点検が終わるまでは運転を再開できないことがあります。
エレベーターが停止している間は、外出や帰宅にも階段を使わなければならず、特に高層階では次のような負担が想定されます。

エレベーター内への閉じ込め
地震発生時に乗っていた場合、エレベーター内に閉じ込められる可能性があります。

物資の運搬
水や食料を持って、階段を何度も上る必要があります。

外出や移動
階段の上り下りに体力を使うため、高齢者や乳幼児がいる家庭、足腰に不安がある人は、外へ出ること自体が難しくなります。

エレベーターが動かない場合に備え、非常階段の位置と、自宅から1階・屋外までの経路を日頃から確認しておきましょう。高齢者や乳幼児、足腰に不安がある家族がいる場合は、階段で移動するときに誰が付き添うのかも家族で話し合っておくと安心です。また、火災などで玄関側から避難できない場合に備え、ベランダの避難ハッチの位置や、隔て板の前に物を置いていないかも確認しておきましょう。
エレベーターが止まったあとに何度も階段を往復せずに済むよう、必要なものをあらかじめ自宅に用意しておくことも重要です。

エレベーター
高層階は非常時には不便が多くなるケースも

排水管が損傷するとトイレを流せなくなる

マンションの在宅避難で、エレベーターと並んで重要になるのがトイレの排水です。建物に大きな被害がなくても、地震の揺れで建物内の排水管がずれたり、破損したりすることがあります。
排水管が壊れた状態でトイレを流すと、上階から流れた汚水が下階のトイレや排水口からあふれます。そのため、排水設備の安全が確認されるまでは、トイレの水を流してはいけません。

トイレを使えない状態が続けば、自宅で避難生活を続けることも難しくなります。マンションでの在宅避難を想定するなら、各家庭で携帯トイレ(非常用トイレ)を日数分備蓄しておくことが不可欠です。

文京区でも、在宅避難を続けるうえでマンションのトイレ対策を重要な課題と捉えています。管理組合や管理会社などを対象に、排水設備の自己点検や携帯トイレの備蓄について学ぶセミナーを開催するなど、マンション防災に取り組んでいます。
マンション向け災害時トイレ対策セミナー|文京区

在宅避難に必要な7日分の備蓄

在宅避難を続けるには、建物や周辺が安全であることに加えて、水道や電気、ガスが止まった状態でも生活できるだけの備蓄が必要です。

文京区では、各家庭で7日間分、最低でも3日間分の備蓄物資を用意するよう呼びかけています。
飲料水は1人1日3リットル、災害用トイレは1人1日5回分が目安です。7日分を備える場合、1人あたり飲料水は21リットル、災害用トイレは35回分が必要になります。

避難用具

文京区が備えとして挙げているのは、次のようなものです。

・飲料水
・普段から食べ慣れている食品
・携帯トイレ、簡易トイレなどの非常用トイレ
・生理用品などの衛生用品
・カセットコンロとガスボンベ
・モバイルバッテリーなどの充電手段
・常用薬やお薬手帳
・予備の眼鏡やコンタクトレンズ
・粉ミルクや紙おむつなどの乳幼児用品
・ペットフードやトイレ用品などのペット用品

特にマンションの高層階では、エレベーターが止まると、重い水や食料を階段で運ばなければなりません。支援物資がすぐに届くことを前提にせず、自宅に必要な量を備蓄しておくことが、在宅避難を成立させるための前提となります。

なお、必要なものは家族構成によっても異なります。持病がある人は薬、乳幼児がいる家庭はミルクやおむつ、ペットがいる家庭はフードや水など、災害時にも「ないと生活できないもの」を基準に考えておきましょう。

文京区が用意している災害時の支援

在宅避難では各家庭の備蓄が基本となりますが、文京区でも、断水時の水を確保する設備や、妊婦・乳児を受け入れる救護所を用意しています。

区内32か所に設置された貯水槽

文京区では、災害時の生活用水を確保するため、区内の公園や児童遊園に貯水槽を設置しています。容量40立方メートルの貯水槽が31か所、20立方メートルの貯水槽が1か所あり、断水した際の生活を支えます。

これらの貯水槽に蓄えられているのは、手洗いや清掃などに使用する生活用水です。飲料水については、本郷給水所と区立教育の森公園に災害時給水ステーションが設けられています。

大塚公園
貯水槽の設置されている大塚公園

生活用水を確保する防災井戸・防災協定井戸

区内の公園や学校などには、災害時に生活用水として利用できる防災井戸もあります。

このほか、文京区では民間の井戸所有者と協定を結び、災害時に地域の人が利用できる「防災協定井戸」を区内各所に確保しています。区はポンプの修理や設置費用を助成し、災害時にも井戸を使えるよう維持管理を支援しています。

災害時の水の確保|文京区

防災井戸(本郷5丁目児童遊園)
防災井戸(本郷5丁目児童遊園)

妊産婦と乳児を受け入れる救護所

文京区では、一般の避難所とは別に、妊婦や乳児(0歳児)、その母親を一時的に受け入れる「妊産婦・乳児救護所」として、区内4か所の私立大学を指定しています。
震度5弱以上の地震が発生した場合などに、区災害対策本部の決定によって開設されます。救護所では、助産師や看護師、医師などが妊婦や乳児のケアにあたり、アレルギー対応粉ミルク、新生児用紙おむつ、非常時用の分娩セットなども備蓄されています。

妊産婦・乳児救護所|文京区

日本女子大学
日本女子大学は妊産婦・乳児救護所として指定されております。

文京区の防災情報を確認しておこう

文京区では、災害時の情報や避難先を確認できるアプリやWebページを公開しています。引っ越した際には、自宅に割り当てられた避難所や緊急避難場所、そこまでのルートを一度確認しておきましょう。

防災情報確認できること
文京区防災ポータル・防災アプリ避難情報、避難所の開設状況、鉄道の運行情報など
文京区防災地図避難所や緊急避難場所、防災施設などの位置
避難所・緊急避難場所一覧避難所や緊急避難場所の所在地と対象地域
「文の京」安心・防災メール地震、気象、避難などに関する防災情報のメール配信

文京区の地形や防災を踏まえた住まい選びはベステックスへ

坂が多い文京区では、同じ区内であっても、高台と低地、道幅、周辺の建物によって災害時のリスクや在宅避難への備え方が異なります。特に急勾配の坂周辺や古い擁壁の近く、あるいは木造住宅密集地といったエリアでは、避難ルートの安全性や道路の状況も大きく変わってきます。

坂道の少ない立地を重視するなら、「地域情報」もあわせてご覧ください。

ベステックスでは、物件情報だけでは見えてこない周辺の地形や道路状況、最寄りの避難所までの実際のルートなどを、地域の実情に合わせてきめ細かくご紹介しています。
「このエリアの地盤や坂の状況はどうなっているのか」「ファミリーで安心して暮らせる場所を選びたい」といったご要望に対し、地元の不動産会社として具体的なアドバイスが可能です。

ハザードマップだけでは判断しにくい実際の地域の様子や暮らしの安全性を踏まえた住まい選びは、ぜひ一度ベステックスまでご相談ください。

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店舗情報

店舗名:株式会社ベステックス本郷三丁目駅前支店
営業時間:10時〜19時
定休日:水曜日
住所:東京都文京区本郷2-29-3(本郷三丁目駅から徒歩10秒)

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